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The Stone Roses Live at Budokan 0421  



東京の街を亡霊が徘徊している。90年代という亡霊が…。



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…ということで、”Trainspotting2”に続き、The Stone Rosesの来日公演である。
我ながら、呆れるほどの後ろ向きぶり…。

勢いでチケットを取ったは良いものの、実を言うと、再結成後のローゼスは2012年のフジと翌2013年のソニックマニア、2回も観たし(特に後者は結構満足した)、もういいかなぁ…なんてことを思ったりもしていた。
ところが、いざ客電が落ち、重たいベースリフが流れた瞬間、僕は立ち上がって「♪I don’t have to sell my soul~」と歌い出していたのだった。

ステージのスクリーンに写し出されるイアン・ブラウンの顏には、白髪交じりの髭が生え、もう見事におっさんだ。
“憧れられたい”はまだいいとして、「♪Sent me from heaven, Sally Cinnamon, you’re my word」みたいなキラキラ・チューンは、さすがに無理があるだろう…と、2012年のフジで見た時は思ったのだが、案外そんなこともなく。
てか、動くイアンは、何故だか不思議と可愛いのである…。

ローゼスは、実際のところ、ドラムのレニが居てこそのバンドだと思う。演奏をリードする彼の体の中には、常にグルーヴが波打っているかのようだ。そこに、解散後はプライマル・スクリームに参加して更に腕を磨いたマニのベース、UKロック最後のギター・ヒーローと言っても過言ではないジョン・スクワイアの変幻自在なギターが乗ることで、バンドは、2017年現在でも有効な…というか、むしろ唯一無二と言うべき、ハード且つしなやかなサウンドを生みだす。
そんな中、ただ一人、相も変わらず音程を外しまくるイアン…。
でも、そういう不器用な男が歌うからこそ、”♪I wanna be adored”、”♪The past was yours but the future is mine”、”♪I am the resurrection and I am the light”なんていう中二病スレスレのフレーズが、未だに切迫感を持って響くのだと思う。
前述の”Sally Cinnamon”のキラキラフレーズにしたって、彼は一点の曇りもない気持ちで歌っているに違いない。
下手くそだろうがなんだろうが、こんな素敵な音楽が鳴っているんだから、歌い、踊らずにはいられないじゃないか。
そうやって彼は、さながらドラクロワの描く“民衆を導く自由の女神”のように、我らを鼓舞し、誘うのだ。
まぁ、見た目は猿だけれども。
…。

フジでもソニマニでも聴けなかった”Begging You”が聴けたのはうれしかったな。あの頃の僕らのクラブ・アンセムはこの曲だった…(←ここ、”今夜はブギーバック”風)。
“Elizabeth My Dear”を書いた頃の彼らは「エリザベス朝」がこんなに長く続くなんて思っていただろうか。女王こそ、ビートルズやピストルズ、スミスやローゼズよりも強力だったのかもしれない。
“Waterfall”~”Don’t Stop “はいつ聴いても素晴らしい。この曲がなければ、僕がフォーク・ミュージックに興味を持つことはなかったのではないだろうか。「ハードなだけがロックじゃない」ということを、僕は、この曲から学んだと思う(そしてそれは、何年も後のPredawnの発見へと繋がる)。
…。

ラスト、”僕の復活”が終わり、抱き合ったメンバーがステージから履けると、あっけなく客電がつき、夜は終わる。
アンコールなんてなし。
演るべきものは演りきった。
歌うべき歌は歌いきった。
踊るべき音で踊りきった。
武道館は、そんな幸せな気分で満ちている。


後ろ向きな気分から始まった一夜だったけれどね。
180度回って、再び前を向いたような気持ちさ。


4月21日(金) The Stone Roses日本武道館公演 セットリスト
I Wanna Be Adored
Elephant Stone
Sally Cinnamon
Mersey Paradise
(Song for My) Sugar Spun Sister
Bye Bye Badman
Shoot You Down
Begging You
Waterfall
Don't Stop
Elizabeth My Dear
Fools Gold
All for One
Love Spreads
Made of Stone
She Bangs the Drums
Breaking into Heaven
This Is the One
I Am the Resurrection




この映像でのジョン・スクワイアは、サンバーストのストラトを使っているれど、この夜の彼はゴールド・トップのレス・ポールと、3ピックアップの黒いレス・ポール・スタンダードを交互に使用していたことを、追記しておく

category: 音楽

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コメント

こんばんは。

全国の団塊の世代よ、ビートルズナンバーを歌え。
ポール・マッカトニーも来日しているようですね。

URL | chariot #/8nqih4Y
2017/04/26 22:52 | edit

chariotさん

コメントありがとうございます!

> 全国の団塊の世代よ、ビートルズナンバーを歌え。
> ポール・マッカトニーも来日しているようですね。

感受性が出来たてのプリンみたいにふるふると震えている時期に出会った音楽というのは、いつまで経っても色褪せないのだと思います。
「同時代のもの」として体験したこのバンドはもちろんですが、考えてみれば、ビートルズやストーンズ、ザ・フーやレッド・ツェッペリン、ピストルズ、クラッシュ、ザ・スミス等の音楽も、(グループ自体は消滅していたり活動休止中だったりしつつも)その頃初めて出会ったのでした。

できることなら、常に、出来立てのプリンみたいでありたいと思いますね。
そして、サクランボやらホイップクリームやらを戴いて、幸せな気持ちでいられたらいいと思います。

URL | stick boy #-
2017/04/28 05:38 | edit

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