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第19回文化庁メディア芸術祭受賞作品展   

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こんにちは。
日用美術館の時間です。
今回は、国立新美術館で開催されている第19回文化庁メディア芸術祭受賞作品展の模様をお伝えします。
今年も部門や賞の種類にかかわらず、個人的に気になった作品をご紹介していきます。
…。

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長谷川愛 「(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合」

同性愛カップルの遺伝情報をもとに、二人の間に生まれうる子供をシュミレートし、架空の「家族写真」としてまとめたプロジェクト。
僕は、同性愛について特に否定的な見解は持っていません。
当人同士が納得しているのならば、別にいいんじゃないかと思う(投げやりに言っているのではなく、僕が異性愛者であるのと同様に、彼女/彼が同性愛者であるということも尊重されるべきであると思うのです)。
それでも、遺伝子工学を駆使して、同性愛者間に子供を誕生させる....ということには、「何となく」違和感を覚えます。
その「何となく」をもう少し分析してみると、同性愛者であるというのは「自然なこと(本人の意思に因らない...という点で)」なので、多様性の観点からも認められるべきであるけれど、人為的に生命を誕生させるというのは、「不自然なこと」なので抵抗がある...といったところでしょうか。
でも、それなら、既に行われている(異性愛者間での)「人工授精」はどうなのか。
「人為的に生命を誕生させる」という点では、変わらないのでは...なんてことを、うにうに考えさせる、非常に興味深い作品。


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Mikhail BASOV/Natalia BASOVA 「Flim for imaginary music」

あらゆる部門を通じ、個人的に今年もっとも惹かれた作品がこちら(地味ですが...苦笑)。
風にあおられてなのか何なのか、古いレコードが海辺を転がってゆく様子を耽々と捉えた6分半のモノクロ映像。
音声は一切収録されていないのに、眺めていると古いブルーズや、フォークミュージックがどこからか聞こえてくるような気がします。
Rollin' and tumblin.


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志村貴子 「淡島百景」

志村貴子さんの作品が、マンガ部門優秀賞を受賞されておりました~。
『青い花』が好きだったので、「女性だけの歌劇学校」を舞台にしたというこの作品も大変気になるところ。


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で、そういった気になる作品たちを、会場では自由に立ち読みできるのです!
何という粋な計らい!!
でも、混雑時はどうなるんだろう...。



真鍋大度/MIKIKO/石橋素 「YASKAWA × Rhizomatiks × ELEVENPLAY」

産業用ロボットと、ダンスユニットのコラボ・パフォーマンス。
ヒトが隣に立つことで、ロボットたちの、メカメカしい見た目とは裏腹な繊細な動きがいっそう際立ちます。
「ニッポンのものづくりは、まだまだ捨てたものじゃない!」
そんなふうに思わせてくれる作品。


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くろやなぎてっぺい 「あいうえお作品RAPプロジェクト」

「へいわおねがう」の7文字で「あいうえお作文」を作り、それをラップしよう!というプロジェクト。
テクノロジーばりばりの作品の合間に、こういうローファイなものが混じるのが、この展覧会の面白いところです。
来場者も、実際にあいうえお作文を作り、絵馬として奉納?することができます。

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中には、こんなすごいのも!



橋本麦/ノガミカツキ 「group_inou / EYE 」

Google Street Viewからキャプチャした画像に、ミュージシャンの姿を合成して作りあげたMV。
ヒップホップが本来持つフリー・ライド感が立ち上がってきます。
おっそろしく手間がかかってそうだけど...。


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Natalia CHERNYSHEVA 「Deux Amis (Two Friends)」

オタマジャクシとミノムシが、種の垣根を超えて友達になります。
オタマジャクシは夜のうちに成長して、カエルになる。
翌朝彼がミノムシを迎えにいくと、そこにはミノだけが転がっていしました。
必死に友達を探すカエルの頭上を、ひらひらと舞う蝶。
いらいらしたカエルは、蝶を食べてしまいます...。
アニメーション部門では、みっちり緻密だったり、たっぷりお金をかけたであろうものよりも、素朴なタッチのこの作品が印象に残りました。


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想像力を刺激する作品群に、生駒ちゃんもビックリ!
(生駒ちゃんではなく、「淡島百景」の登場人物・田畑若菜ちゃんです♪
雑誌の企画で生駒ちゃんとコラボした時の原画とのこと。)



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category: 日用美術館

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コメント

私もMikhail BASOVさんの作品、個人的に一番気になるです。

木が合いました(笑)

あ、もちろん♪他の作品も見てみたいです〜

URL | ちまちま子 #-
2016/02/12 05:58 | edit

ちま子センパイ

> 私もMikhail BASOVさんの作品、個人的に一番気になるです。
>
> 木が合いました(笑)
>
> あ、もちろん♪他の作品も見てみたいです〜
「木を見て森を見ず」とならないために、他の作品も見てほしいです~(笑)
明日までやってますので、お時間あれば、是非足を運んでみてください。

URL | stick boy #-
2016/02/13 17:10 | edit

今年行けなかったので、大変ありがたいレポートです。
さすが、面白そうなのぞろいですね。

橋本麦/ノガミカツキ 「group_inou / EYE 」
これすごいですね!笑
気の遠くなるような作業…
ていうかストリートビューで車両の中もみれるんだ〜と初めて知りました(笑)

URL | クララ #-
2016/03/10 14:13 | edit

クララさん

> 今年行けなかったので、大変ありがたいレポートです。
> さすが、面白そうなのぞろいですね。
今年は、体験型のものがやや少なかった気がします。
でも、本当に色々なこと考えつく人がいるもんだなぁ...と思わせられる点は変わりませんでした。
僕にとっては、そういう感慨を得られることが、とても重要だったりします。


> 橋本麦/ノガミカツキ 「group_inou / EYE 」
> これすごいですね!笑
> 気の遠くなるような作業…
> ていうかストリートビューで車両の中もみれるんだ〜と初めて知りました(笑)
「室内の映像も含め、全てStreet View」とのこと。
Street Viewには、もっともっとお宝が眠っていそうな気がします。
偶然写ってしまった猫だけを集めた写真集...なんてのを考えたりもしたのですが、一緒に探してくれそうな暇な人を知りませんか?
...。


URL | stick boy #-
2016/03/10 21:52 | edit

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